認定こども園 岸栄光学園 生田ひまわり幼稚園

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生田ひまわり幼稚園 教頭 岸 正寿が語る「子どもとスマホとの賢い付き合い方」 “これからの家庭のデジタル環境”

2025.11.26

開催日:2025年11月15日(土)
場所:生田ひまわり幼稚園

生田ひまわり幼稚園では11月15日(土)、教頭・岸正寿が保護者向けに「映像メディア・スマホとの付き合い方」をテーマにした15分のミニ講座を開催しました。当日は35名の保護者が参加。パン教室の合間にもかかわらず、会場は熱心に耳を傾ける姿でいっぱいでした。

今回の講座は、
 「これからの幼児教育のあり方」×「スマホ・デジタルとの賢い付き合い方」
 という、保護者にとって極めて現実的な2つの課題を組み合わせた内容。保育・教育の現場としても先進的な取り組みとなり、家庭のデジタル環境を整えるきっかけとして高い関心を集めました。

■ 講師プロフィール

岸 正寿(きし まさとし)
 生田ひまわり幼稚園 教頭/博士(児童学)
 岸 正寿(博士・児童学)。生田ひまわり幼稚園 教頭。玉川大学・創価大学・洗足こども短期大学の非常勤講師として幼児教育を指導。博士論文では映像メディアと子どもの人間関係・コミュニケーションをテーマに、質的研究・現象学的アプローチを用いて幼児の発達理解を深めた。園では採用・子育て支援・研修設計を担当し、実践と研究の両面から保育を探究している。


■ 多様性の社会に生きる私たち

講座は、こんなワークから始まりました。
 「丸を6つ書いてください」
シンプルな問いにも、子どもも大人も“丸”の描き方は様々です。


 「言葉は曖昧です。同じ“丸”でも、人によって違う。これが今の社会です。」

多様な人と共に生きていく時代、その中心には便利すぎる道具=スマホが存在しています。


■ 世界は「子どもとスマホ」を本気で見直し始めている

次に、国際的に進む規制や方針転換を紹介しました。

  • オーストラリア:16歳以下、校内でスマホ全面禁止

  • フィンランド:デジタル依存を懸念し “脱デジタル” へ舵を切る

  • シンガポール:小学生へのデジタル端末配布を中止(2023)

  • 愛知県豊明市:小中学生のスマホ利用は「1日2時間まで」条例化

共通する懸念は、
 依存、睡眠障害、学力低下、精神的不調、親子コミュニケーションの希薄化
 など。

国内メディアでは「ルールの是非」はよく語られますが、
 “なぜ悪いのか” “どんな研究があるのか” が伝えられる機会はまだ少ないのが現状です。


■ スマホは「体験を拡大する道具」

そして、使い方次第で子どもの学びを助ける

お伝えしたのは、
 「スマホは知識を与えるものではなく、実体験を拡大する道具である」
 という視点。

OECDも推奨するのは「自然 × デジタル」。
 生き物の変化をタブレットで記録するなど、体験とデジタルを融合させる使い方が効果的です。

また、ハンディを持つ子どもが端末を使うことで機会を広げるなど、デジタルの“助ける力”も紹介されました。


■ 幼児期は「1日1時間」が目安。

大事なのは“選択的で賢い利用”
幼児期の映像メディア接触時間はデジタル 接触は、
1日1時間程度
という国際指針があります。
ただし、現実には家事・育児で手が離せない時間があります。
「ゼロ化」を目指すのではなく、
● 賢く使う

● 見せる動画やアプリを選択する

● 子どもを“デジタルに預ける時間”を管理する

といった、現実的な“選択的利用”を提案しました。


■ 保護者のリアルな声 — この講座が求められていた理由

アンケートには、家庭の課題感がストレートに反映された声が多く寄せられました。

● 理想と現実のギャップに悩む声

「いつもどうするか考えているテーマなので、一つの指針になりました」
 「1時間以内に収めるのは正直難しいと感じた」

● 仕事・育児の現実で“頼らざるを得ない”状況

「帰宅後に夕飯づくりをする間、どうしても動画やゲーム頼りになってしまう」
 「良質な動画を簡単に選べるペアレントコントロールがもっと使いやすくなるといい」

● 大人の心身の余力も重要

「子どもの遊びに付き合える大人の心身の健康も大事」
 「デジタル学習が進むことを思うと触れさせるべきか悩む…」

● きょうだいの存在で制限が難しい家庭も

「上の子の影響で初期から触れてしまい、遠ざけるのが難しい」
 「もっと詳しく知りたいので、こうした機会を増やしてほしい」

● “否定しないスタンス”が安心感につながった

「否定ではなく“付き合い方”の話で安心して聞けた」
 「使い方や時間を見直すきっかけになった」

● “完全にやめる”ではなく“時間を決めて使う”へ意識変化

「なくすのではなく、時間を決めて使いたいと感じた」
 「直接的な体験、コミュニケーションも大切にしたい」

これらのコメントから、
 保護者は「スマホの是非」ではなく“現実に合った賢い付き合い方”を求めている
 ことが明確に浮かび上がります。


■ 教頭 岸 正寿からのメッセージ

「2035年・2050年の子どもの姿を見据えて、今を決める」

講座の終わりにお伝えしたのは、

「2035年の子どもたちをどう育てたいか。その姿から逆算して“今”を考えるべきです。
 デジタルの普及で“自分で考える力”が弱りつつある。それを育む教育がますます重要になります。」

です。

禁止する・持たせないという単純な議論ではなく、
 “使いながら、考える力をどう伸ばすか”
 という視点こそが、これからの教育と家庭に求められている軸だと強調しました。

園としても反響を受け、第二回開催を検討しています。


■ まとめ

今回の講座は、 「これからの幼児教育のあり方」 +「スマホとの向き合い方」 という未来志向の実践的な要素を加えた内容でした。
世界の潮流、日本の現状、子どもの発達、家庭環境のリアル…。

複数の視点をつなぎながら、 “家庭のデジタル環境のこれから”を考える場になりました。
生田ひまわり幼稚園は今後も、地域に必要なテーマを発信しながら、 保護者・子どもとともに学ぶ場づくりを進めてまいります。

生田ひまわり幼稚園

教頭 岸 正寿

構成:柳澤 芙美

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